トークリップペダルとビンディングペダルの違い

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ピスト競技ならではのペダル

ピスト競技は急激な加速をしたり、引き足を強く使います。こういった競技性格の短距離系種目に出場する選手は、ストラップを使ったトークリップペダルを使います。

4km個人追い抜きやスクラッチ、ポイントレース等の中長距離の競技、もしくはアマチュアレーサーはビンディングペダルを使う人が多くなります。

トークリップペダルとは?

トークリップペダルはいくつかの部品で構成されています。一見、普通のペダルに見えるような四角いペダルがあります。三ヶ島のRX-1、カスタムヌーボ、カスタムヌーボワイド、ロイヤルヌーボが有名です。

これにトークリップと呼ばれる金属製(アルミか鉄)の曲がった金具を付けます。靴の先端がはまるようになっています。サイズはSSからLまであります。剛性が必要な部品ではないので、プロでもアルミを使う人が多いようです。

さらにトーストラップと呼ばれる皮製(ナイロン系もある)のベルトを、トークリップとペダルに通します。これでトークリップペダルと呼ばれるペダルになります。靴をペダルに縛り付けて固定します。

クリートについて

このトークリップペダルにも専用のクリートがあります。ビンディングペダルのように固定するための機能ではなく、ペダルにあるプレート溝にはめるためのクリートです。足の位置がずれないようにするための機能です。この溝にクリートをはめてから、ストラップで縛りつけます。

トークリップペダルの特徴

トークリップペダルの固定力はかなり強く、落車しても普通は外れません。力強く踏み込み引き上げるピスト競技でも、力が逃げることなくダイレクトに伝わります。

スプリント、1kmTT、競輪といった短距離競技はトークリップペダルの使用が一般的です。つまり、瞬間的に大きな力でペダルを踏み、引き上げるような走り方をする競技では、トークリップペダルの使用が一般的となっています。

競輪選手は全員がトークリップペダルでレースに出ます。国際レースの短距離種目でも、選手の大半がこのトークリップペダルを使います。ただ一部ではビンディングペダル、それにストラップをつけた改造タイプを使う選手もいます。

競輪選手はNJS規格があるのでトークリップペダルしか使えませんが、アマチュアレースではトークリップペダルの使用率は低くなっています。スプリント、競輪といった競技でもビンディングペダルを使っている選手が多数います。レベルの高いレースはトークリップペダル使用者が多くなります。

ビンディングペダルとは?

ビンディングペダルは、靴に取り付けたクリートを、専用のペダルにはめ込んで固定するペダルです。メーカー独自の規格があり、ほとんど互換性がありません。ロードレーサーで使われるペダルがこれになります。

ポイントレースや4km個人追い抜きなど距離が長めの競技は、このビンディングペダルを使うのが一般的です。

また、アマチュア大会では短距離種目でも、ビンディングペダルを使う人がとても多くなります。短距離種目でも特に問題ありません。ただ、ペダルについている固定力調整ネジを、普段より1、2段階ほど強めに締めておくのがおすすめです。こうすれば、ビンディングペダルの不安要素である固定力はカバーできるはずです。