ピストのチェーンの張りの強さ調整

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やや緩めに張ります

ピストのチェーン調整はとても重要です。変速機がない分、チェーンの張り具合で乗り味が変わります。チェーン落ちの可能性もここで決まります。

チェーンの張り具合の強さは、やや緩めが基本です。これは競輪選手も同じです。速く走るにはピンと強く張ったほうが良さそうに思いますが、実際はやや緩めで張るのが普通です。

強く張れば踏み出しの反応は素早いものの、脚に負担がかかり後半が伸びないと言われています。逆に緩みがあれば、遊びがある分、トルクがかかるのに一瞬タイムラグがありますが、タレにくくて伸びると言われています。ただそれがどこまで走りに、タイムに影響するのかは不明です。人によって感じ方も大きく差があるでしょう。

一度キンキンに張った状態で乗ってみたことがありますが、妙に脚に負担がかかる感じがします。脚が負けるような感覚といいますか、緩めより回しにくかったですね。先入観もあると思いますが。

基準が難しいのですが……

基本的にチェーンを指で触って、上下にやや動く余裕がある状態にするのが普通です。横から見て、上側の部分がややたるんでいる状態です。ピンとは張っていません。緩んでいます。

目安が難しいですが、とにかくチェーンが落ちそうな状況はダメです。ピストでチェーンが落ちたらただの暴走車ですからね。友人がバンクで暴走していましたが、異常な光景です。脚もクランクも止まっているのに、しばらく走り続けるピスト車・・・・・・ハリウッドアクション映画なら飛び降りるしかない状態です。待ち乗りでブレーキなしの人が最近多いようですが、それだと大事故です。

チェーン落ちの危険性は、工具でチェック

チェーンが落ちるか落ちないかの基準は、チェーン張り調整をした後に、後輪を浮かせてクランクを回して車輪を回転させます。その状態で、スパナ等の工具をチェーンの横側(外側から内側へ)から押し当ててやれば分かります。グッと押し当てて、チェーンが外れなければ大丈夫でしょう。

もしそれでチェーンが落ちたり、落ちかけたりするようなら緩すぎます。もう少しきつくしないといけません。また、車輪の固定もしっかりと。いくらチェーン張りを調整しても、車輪がずれては意味がありませんからね。

張りすぎの例

http://www.anchor-bikes.com/bikes/pcd3.html

上記URLはブリジストンのカタログ写真ですが、こんな風に真横にピンとチェーンが張っているのは張りすぎです。これは撮影用なのでこのようになっているのでしょうが。