シマノとスギノで占められていたピストパーツ
ピストはロードに比べて部品構成が少なく、変速機器がない分コンポーネントメーカーの統一面で気にすることがほとんどありません。チェーンラインは気にしないといけませんがね。
基本的にクランクとギアさえちゃんとしていればあとはハンドルやサドル周りくらいなもので、逆に言うと個性を出ししにくいとも言えます。
ですから最近の街乗りブームになるまでは、ピストパーツのメーカーと言えばシマノかスギノがほとんどでした。シマノならFC-7600かFC-7710、スギノならスギノ75といった四角BB対応クランクがメインとなったでしょう。クランクは自転車の見た目の個性を出す顔になりうります。
あえて個性を出すとすれば昔のメーカーのパーツを使用するということもありました。サンツアーのシュバーブプロなんてありますが、手に入れるのもお金がかかってしまうでしょうね。
でもシマノがあるのにカンパニョーロはないの?と最初疑問に思っていました。ホイールはギブリやシャマル(昔の話)、ピスタなどでお馴染みでしたが、コンポーネントは目にすることはありませんでした。
前からあったカンパのピストパーツ
調べるとあるし普通に販売されいるようでした。でも海外での話で、日本ではごく一部のお店かヤフーオークションぐらいでしか見かけませんでした。
ただピストブームのせいか、最近では以前よりカンパのピストクランクをネット上で見ることが増えたと思います。中古パーツ販売店でも売られていますね。
ちなみにカンパのピストクランクはレコードのみ。シマノもデュラエースだけなので当然?なのかも。というわけでやはりお値段は高いです。ヴェローチェみたいなクラスは用意されていません。
BBは四角テーパーのまま
カンパニョーロレコード・ピスタBB
BBはこちらもやはりというか、四角テーパータイプの昔ながらのBB形状です。仕組み自体はシマノやスギノのものと一緒です。テーパー自体も同じでカンパクランクにシマノBBの挿入も可能と聞きますが、カンパクランクが求めるBB軸長は111mmであり、スギノは108mm、シマノは109mmだったはず。シマノとスギノは組み合わせてO.K.なようですが、さすがに111mmのカンパは挿入できたとしてもまずそうな気がします。試したことありませんが。
となると純正のカンパレコードBBを用意するしかありません。
もちろんちゃんとカンパBBも販売されています。現物みたことないのですが、どうも真ん中部分にカーボンが使われているように見えます。カンパニョーロはシマノと違い早い段階からパーツにカーボンを使っていましたからね。やはりというかピストでもカーボン使っているようです。さすがにクランク自体はアルミです。
そしてイタリアメーカーらしい特徴もあります。日本のピストだとBBなんて当然JIS(ENG)タイプで右ワンが逆ネジなのですが、カンパはイタリアンも用意しています。
ですがITAのフレームを手に入れる機会がかなり少ないでしょう。もしお気に入りのピストフレームがイタリアンBB採用なら、自動的にこのカンパクランクセットを使うしかないわけです。自動的にレコードオーナーですね。イタリアものはお金がかかるわけです。
ロードで人気のピナレロフレームやコルナゴにカンパのピストパーツ。もちろんハブもカンパニョーロで。ハンドル等もイタリアンブランドで固めればお洒落なピストバイクの出来上がり。
買うなら海外通販が一番良さそう
でもピスト関連のフレームやパーツは、最近のピストブームでいろいろ手に入りやすくなったものの、海外で販売されているものの多くは手軽に日本で買うことができません。
ただ最近の円安とネット通販の普及で、自転車ファンの間では海外通販が大流行です。日本では購入不可能なパーツやフレームが手軽に手に入ります。しかも日本の代理店の中間マージンやら円安為替差益でかなりお安く買うことが可能になっています。
街乗りだけなら別ですが、競技やレースレベルでの個性発揮ではなかなか差別化できなかったピストですが、海外通販をうまく使えばあなただけのピスト自転車が完成するはずです。
■カンパニョーロ・レコード ピストクランク
165mmと170mmしかありません。5mm刻みです。せめて間の167.5mmも欲しいところです。このあたりはもっと長いのもあるシマノに軍配が上がりそうです。
ただ海外通販だけに安いです。シマノFC-7710だとチェーンリングなしで2万円以上していますが、ギア板ありで2万5,000円ほどで買えるカンパレコード。結構お得なのかもしれません。
現行以外の旧式タイプのクランク等ならヤフオクで見つかります。これも結構なお値段がしており、しかもNJS規格のものもあります。今のはNJSではないはずですが、一時期作ってたとか。かなりのレアものなんでしょうね。
■カンパニョーロ・レコード ピストBB
BBはちょっと高め。これは先にも書いたように、ITAとJIS(ENG)があるので間違えないように。大体はJISでいいのでしょうが、間違ってITA買うと使い道に困りますよ。最近はロードでもITA規格のBBは減りましたので。あのコルナゴでさえ最近はJIS規格です。
上記のリンクは海外通販で一番有名なWiggleです。「海外通販 自転車」で検索すればどこにでも出てきます。多くの自転車ファンが購入の仕方やレポートを出してくれているので、初めての人はこういったサイトを見てみてください。